2016年 10月 29日
フランクル > ロゴセラピー 前半(C日記③ 93日め) |
相変わらず朝ドラまとめ放送から始まる土曜日をおくる。最初の週だけは用事で見逃したが、その週も当日の夜のBS再放送などで大半はフォローして、以後まとめ放送で、今期も朝ドラは欠かさず見ている。開始1ヶ月でようやく「べっぴんさん」は、今回中心となる活動的なテーマが、女性たちが集まって戦後興した、子供服づくりのビジネスらしいが、そのスタートラインを切ったところ。主要メンバーの四人が引き寄せられて同じ場に揃い、何かに押し出されるように踏み出す、運命や人生の歯車が、ギッと音を立てて動き出す、そんな感じがした。開始から最初の頃に使うには変な表現だが、長く続いた中だるみがようやく終わり、さぁこれから面白くなるかもと、わたしは思い始めた4週めの終わりだった。
最近は時々、何やらやっていたりで、気がつくと日美が見られなかったりする。けっこうこれは残念。あるときに集中して観ていたのど自慢は、今はごくたまにしか見ない。ちょっとだけ残念。でも観ている時間がもったいない。人生にはたしかに、自分がやりたいことは、こういうようなことのようだと、ぼんやりしていたのがだんだん年と共に、ある程度見えてくると、今まで普通にやってたことをする、その時間がもったいないということはある。最近そんな話を読んだが、わたしも実感する。
長野県民的関心が最初は火をつけて、見はじめた真田丸は面白くて以後は欠かせずになった。一回だけ最近のどの回かを(短い九度山幽閉中だったと思うが)、寝落ちなのか外出なのかで、観なかった気がする。まるっと一回抜けたのか、中途に見たのか、ここは気がすると書いた通り自分でも記憶が曖昧。回ごとのタイトル名(最終章の大坂入りの前には、「正幸」、「信之」、「幸村」とか名前の回が続いたんだったか!? )と、内容とを結びつけて、しっかりドラマの筋を把握している、コアなファンの話も耳に入る。わたしはそこまでになれない中途半端な感じ。でもロスとは言わないが、27日に終に真田丸がクランクアップとのニュースには、来年はさみしくなるなと予感した。県内にいるとドラマを超えて、タイアップものに触れる機会が多く、この一年はすごく身近に感じてきた。イベントや関連ものの番組、新聞の記事、無料配布される多数のリーフレット類やらも、わたしは喜んで触れていた。最近はドラマづいて、単発に近い、漱石の妻、知世ちゃんの恋愛ものと、けっこう観た。ニュースはほとんど夜7時のNHKくらいだし、わたしはNHK よく見ているなと思う。こちらが主食で、民放はおかずみたいなものかもしれない。秋になり食欲旺盛かも。
午後は久しぶりに、ボランティアの会が松本で講演会を催したので行く。日曜日は家でゆっくりなので、今日は触りだけで、明日の日記にでもゆっくり書こうと思う。東北を拠点に活動される心理学者の話で、「夜と霧」で知られるビクトール・フランクルの、創始したロゴセラピーをされている方の話でした。フランクルの孫弟子に当たるらしいです。フランクルは、厳しいナチスの強制収容所生活を体験し、そこから生還した精神科医。その苦難の絶望から救い、奇跡のような生還の原動力となったのは、人間に潜む心のもつ強い力を発動させたことによるらしいです。「夜と霧」にはその辺りのことが、書かれているらしく、前から関心はあったのですが、未読のままでまだいるわたしです。ロゴセラピーのロゴは、ロゴスから来ていて、意味に焦点を当てる手法だそうです。生きる意味を失って危機的状況にある人に対して何が出来うるか。人間には体・心という2つの側面の他に、もう1つ精神次元というのがあるらしい。そちらサイドに気持ちを向けることが、そうした状況にある人の生きる力を呼び覚ます原動力、暗闇を照らす灯り、山で遭難した人に見えてくる避難小屋に、なり得る。そういう精神次元の人の生きる意味を、苦難にある人と共に探ろうというのが、ロゴセラピーらしい。フランクルは収容所以前に心に温め論文に表していて、奇しくも収容所体験がその実践、検証の場になったのかと、今日の話を聴いていて思いました。
いずれにしても、だいぶ硬めの心理学の話になります。興味ある人が一人でもいるといいけれど、わたしのための頭の整理と、リマインダー的なものになるかもしれない。カウンセリングを生業にする人にも、わたしのような傾聴のボランティアをする人にも、そういう考え方があるのかと知り、がっつり取り組まないまでも、日頃の振る舞いにそのエッセンスを取り入れることが、効果的に働くこともある、そういう考え方として提示された感じでした。でもまたこれは(自覚的・無自覚的問わず、多くの人に共通ではないかと思うが)日頃から、何となくだが充実感、充足感が足りないと感じる、悩み多き全ての人にも、使えるヒントにもなり得るとも感じました。
明日はレジュメとメモなどを頼りに、もう少し聴いたことを書いてみようと思います。演者の方のロゴセラピーの先生が、今、ドイツを拠点に活動される勝田茅野さんで、その師がフランクルの(ロゴセラピーの)後継者、E. ルーカスさんなのだそう。その方の著作の翻訳を、演者の知人がして出版したいと、ある出版社に話を持ちかけたところ、フランクルの名前なら売れても、ロゴセラピー自体も、その方も無名に近い日本では、今はまだちょっと(売るのに自信がない)と断られたことがあったそうです。今はそんな知名度の話みたいですが、面白そうな考えではありました。
珍しく続きますが、今日のところはこのあたりで。読んでくれたひとにはほんとうにありがとう。新しい日が、この日曜日がまた、みなさまにもわたしにも、それぞれによくありますようにね
by 828summer
| 2016-10-29 18:53
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